面白い小説の書き方

面白い小説の書き方について

小説家になろうの異世界転移は進化している

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異世界転位・転生はこの数年で緩やかに、しかし確実に変わってきていると私は感じている。

小説家になろうは、バカにされることが多々ある。
いわく幼稚、現実感(リアリティ)がない、文章が下手。

正直に言ってしまうと、こられのコメントは頷く点もある一方、非常に腹立たしい。

 

前回の更新で、私は文章力の高い作品も数多くあることを紹介しました。

 

 

biji.hatenablog.com

 

しかし、バカにされがちな異世界転移・転生のシステムが、実は非常に優れたシステムであることに知っている人は多くないのではないだろうか。

これだけあのテンプレート、システムが流行したのは、そうなる必然性があってのものだ。

 

全体的な印象で語る否定的な意見について、ここに否定する材料を列挙のも良いのだけど(それに十分なネタはある)、ここでは小説家になろう全体として有名になった異世界転移・転生がいかに考えられ、また進歩してきているかを紹介します。

そして、単純に表面だけを見ている方が、その「仕組み」という深い点で物語を見れるようになってもらえたら、嬉しい。

 

何気なく読んでいた(あるいはアニメなどで見た)異世界転移・転生は今、どうなっているのだろうか?

1.これまでのテンプレートの有用性と廃り

まず、大元となったテンプレートの流れを確認しておきます。

  1. 現実社会にて主人公が何らかの死を迎える
  2. 異世界に行く前に神様に出会い、死ぬ予定のない手違いであったり、あるいは神の目的の下、チート能力をもらって異世界に転移する

という流れがおおよそのお約束でした。

 神様が非常に低姿勢だったり、あるいは幼女だったりとバリエーションは豊かだが、大筋はこのようなもの、という前提条件で考えて欲しい。

 この流れを揶揄して、一部ではトラック転生もの、などと言われることもあった。

事故死の原因がトラックによるものが大半を占めたためだ。

 

 当時の流れでいうと、この異世界転移のテンプレートは非常に秀逸であったと思う。

 というのも、プロローグの目的には大きく2つある。

  • 読者を一気に引き込む衝撃的な展開や、魅力的な書き出し文
  • 作品の今後のテーマの提示

テンプレートでは、この両方が満たされている。

 

 登場してきたばかりの主人公がいきなり死ぬ、という大胆な展開によって(当時では)既存作との違いを打ち出した。

 神様のやりとりによって、主人公が優遇される理由が提示される(その理由が考えられた、共感しやすいかどうかは別にして)。

 そして、この物語は主人公が強く、異世界で活躍する作品ですよとテーマが提示される。

小説家になろうの読者の多くは、強いことに明確な統合性を求めていないので、神様が力を授ける理由も、多少問題があっても許容されてきた。

 

 しかも、異世界転移・転生は、主人公が日本人であるため、現代人が持つ化学や知識、あるいは物を平気で登場させることができる。

 そして、異世界人にとってはあたりまえの世界の仕組みを、分かりやすく、共感をもって説明することもできた。

 

 これらの要素を満たしていたからこそ、このテンプレートは爆発的に流行り、踏襲されたのだ。

 

 だけど、流行すれば目新しさはなくなり、陳腐になる。

 私もそうだった。

 

 同じような展開に読者はうんざりして、またこのパターンかよ、と溜息を吐く。
 ある読者は捻りがないとバックし、ある読者は読み飛ばしてしまうかもしれない。

 

 小説家になろうの作者は、多くの場合、同時に読者でもある。
 そこで、次の工夫が必要になってきた。

2.いきなり死なない、神様が出てこない。小説家になろう異世界転移・転生の移り変わり

 

 近頃では主人公の能力が高い理由に、神様とのやりとりを求めなくなってきている。

 元よりその傾向はあった。
 たとえば累計ランキング1位の『無職転生』は、幼少期に魔力の伸びが大きく、赤ん坊の頃から成人としての意識があり、魔力量の増える仕組みについて考察を行ったことが、莫大な魔力を得るに至った理由になっている。


 拙作の紹介で悪いが、『青雲を駆ける』はそもそも地球で一定の技量を持っていた職人が、その技術を持っていない文明社会で活躍する話だ。
 もちろんこの設定は、似たような異世界転移が受けると分かったうえで、しかし別方向からアプローチをかけた。

 

 こちらは小説家になろうではないが、『幼女戦記』では、魔力量が過剰に優れているわけではないし、そもそも存在Xとの関係は良好とは言えない。

 とはいえ、これらは考えられた別アプローチだ。

 全く同じ流れを踏襲していた作家たちは、もうちょっと手抜きをする。
 つまり、異世界転移・転生において神様とのやり取りがなくても、チート能力が得られることは共通認識になってるんだから、理由も省いて良いんじゃない? という思考だ。

 そして、こうした序盤いきなり異世界でスタートしたりする作品が非常に増えた。

 

3.ランキングシステム変更による転換期


 さて、こうして共通認識のもとに新しい異世界転移がスタートし始めたが、小説家になろうで大きな動きが起こった。
 これまでと違い、異世界転移・転生のランキングを別に分けるというものだ。
 これは日間ランキングがいわゆる異世界もので席巻されたことから、公式が新陳代謝を求めた物だと考えられる。

 日間ランキングは多くの読者が目を通し、ポイントを得て書籍化するには一番重要そうな場所だ。
 そこで作者はどう考えたか。

 

 もう異世界転移・転生じゃなくて良いんじゃ? と考えた作家もいるし、異世界から異世界に転移・転生することで、抜け道を考えた作家もいる。

 方法は様々だが、確実に異世界転移・転生物の作品数は減った。

 

4.そしてまた異世界転移・転生は舞い戻る?

 ところが、近頃再び異世界転移・転生に熱い視線が向き始めている。

 これは小説家になろうの書籍化作品と、出版市場との変化の速度差が影響しているのではないだろうか、と推察される。

 小説家になろうラノベ市場を確実に変えた。

 だが、小説家になろうの変化は、市場の変化に比べるとかなり早い。

 市場の変化が一歩進む間に、なろうの流行は4歩も5歩も進んでいる。

 そうすると、小説家になろうで受けた作品が、書籍化作業を終えて出版された時点になっても、まだ市場の流行のはるか先に行ってることになる。

 

 一度書籍化した作家にとって、書籍化することがゴールではない。

 次のステップとして、本が売れること、続けて出版できることがゴールになる。

 書籍化ブームがきて、出版経験を持つ作家が増えたため、これらの作者の一部は、すでに流行の最先端を求めるのではなく、人気を得つつ市場で売れる異世界転移・転生を書くことが多くなってくるのではないだろうか。

 

なろうの書籍化作家が選ぶ、小説家になろうのおすすめ作品15選-文章力が高そうなもの編

  

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小説家になろうの文章って、ショボくね?

ど素人の集団だから」

 

こういうコメントを見ると、よく知りもせずに決めつけないで!

って思ってしまいます。

 

私自身が、小説家になろうで書籍化し、ライトノベル作家としてプロデビューの 機会を得ただけに、特にそう思うのかもしれません。

 

小説家になろうは玉石混交です。
プロ(といってもそれこそピンきりだが)を上回るような作者もいれば、人気はあっても文章力という点ではあまり評価されない作家もいます。

 

これはスマホ向けに、凝った表現よりも一目で理解できる、小中学生でも分かりやすい文章を心がけている作家もいて、これもまた一つの「文章力」なのだけれど、こちらが「文章力が高い」と評価されるケースは比較的少ないのが現状です。

分かりやすい文章の方が読者層を獲得しやすく、ポイントが増え、書籍化しやすいという考えですね。

また、文章力よりもアイデアや構成の技術が高く、それによって人気を得ている方も多くいます。

 

今回は、世間一般に言われるところの文章の上手な作品を、私の個人的主観で選んでみました。

完結済みと、連載中と分けています。


どれも自信をもって薦められる作品です。

 

 

完結済みの作品


『サムヒア・ノーヒア』(ちょろんぞ/小野崎まち)

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ながらく「小説家になろうで文章力が高い作品は?」と質問すれば、必ず候補の一つとして挙がった作品です。
昨年『サムウェア・ノットヒア ~ここではない何処かへ~』として書籍化されたらしいですね。

素晴らしい作品は、いつの日にか日の目を見るという証でしょうか。
本当におめでとうございます。

一人の天才画家と、天才ではない平凡な画家の男女。
同じ世界に属していて、才能がある人間の隣に、平凡な人間がいることは、苦しい。

一人の創作家として、とても共感できました。

才悩人応援歌をセピア色にして、小説にした感じ。
注意:ハッピーエンドとは言えない。

 

『生き残り錬金術師は街で静かに暮らしたい』(のの原兎太)

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最近コミカライズがされたり、1巻が4版目とかで大反響ですね。
アニメ『オーバーロード』の間などにちらっとCMが流れたりしてたそうで、出版社の売ってやるぜ!というやる気がうかがえます。

 

丁度本編が完結されたばかりの出来たてホヤホヤなので、ぜひ読んで欲しいものです。
独特な文体なのだけれど、それがとても良いアクセントになっている作品です。

ちょっとこれは真似できない文章だな、と思うタイプの文体ですが、文章自体がとても面白いのです。

 

『きつねよめ』(二宮酒匂)

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遅筆だけど、出す作品出す作品がとにかく面白い作家さん!

長編小説は基本的にすべて本になったんじゃないでしょうか。
『きつねよめ』は、とことん胸が切なくなる話です。
和風ファンタジーとしてとても秀逸な世界観と、登場人物がとにかく人間臭く、レベルが高いです。

結末については評価が分かれますが、胸を刺す作品として、挙げずにはいられませんでした。

注意:ハッピーエンドとは言えない。

 あと、ジンニスタンまだー?

『小説投稿サイトでランキング一位を取らないと出られない部屋』(理不尽な孫の手

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小説家になろうの累計ランキング一位の『無職転生』の作者。
キスをしないと出られない部屋、という話があったけれど似たような題材だけれど、表現はまったく別物。

同じ素材でも、調理方法によって料理の味が変わるというのがよく分かります。
当時、寝ないといけない、明日に差し支える、ああでも続きが……! と思いつつ、貫徹して読んでしましました。

 

『スケルトンの奴隷商』(白黒いり)

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名中編。
長すぎず、シンプルにまとまっています。

ケルトンを使った傭兵業務から、内政まで幅広い活躍のさせかたや、スケルトンの使役方法、人間関係が実に上手だった。

最後の戦いが手に汗を握る展開で、非常に胸熱です。ババアが厄介過ぎる。

『勇者様のお師匠様』(ピチ&メル/三丘 洋)

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魔力が使えないと活躍できない世界観でありながら、魔力適正のほとんどない主人公が剣士として、勇者のお師匠をする。

不利な状態を決してあきらめることなく突き進む姿に応援したくなる。
また勇者(女の子)とのラブロマンスも必読。

文体から、最初私が知っている作家さんの作品かと思ったのだけれど、そんなことはなかった。


『辺境の老騎士』(支援BIS)

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この作品も、長らく名文として候補に挙がる作品。
とっても作中の食事が美味しそう。

最初は旅情記としてはじまるのだけれど、進行とともにどんどん広い世界に話が膨らみ、世界の命運をかけた戦いに発展していく。
どことなく海外ファンタジーのような、あるいは童話物語のような、絵本のような。
ゲームでいえば『Ruina~廃都の物語~』を彷彿とさせる。

イラストレーターの笹井一個氏がお亡くなりになられたそうです。

ご冥福をお祈りします。

 

巫女と狐はほどけない(ちょきんぎょ。)

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短編として必要な要素が全部揃った作品。

某企画として、文字数制限ぴったりに整えてきたところといい、非常に上手い、と言えました。

 

連載中の作品

 『カボチャ頭のランタン』(mm)

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どことなくエッチで、とってもスリルあふれるバトルがあり、戦闘&銭湯描写が魅力的。

どうしてこんなにお風呂にこだわるのだろうか? いったい何のこだわりなのか。不思議だけど好き。主人公が女の子みたいな外見でありながら、その中身はしっかりと男の子してるのも良いです。

なかでも第3章かな? 竜退治の章は最初から最後までが連綿と繋がりながら、非常に完成度が高かった。
本の方は長らく続刊が出ていないが、出たら買いたい。ずっと待ってる。

 

『神統記(テオゴニア)』(るうるう/谷舞司)

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生き残り錬金術師が完結したいま、最も更新を楽しみにしている作品。読むと良いよ。
もともとは『陶都物語』を個人サイトで続けていて、人気を博していた作家さん。

3月31日に出版されました。おめでとうございます。

 

ウロボロス・レコード ~円環のオーブニル~』(山下湊)

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アンチヒーローものなのに、ふしぎとヒーロー文庫から出版された名作。
永遠の命を得るためならば、どのような手段もいとわない、という強烈なスタンスがあるため、非常に癖の強い作品だが、恐ろしいほどに惹きつける文章があり、とくに法廷の場面は必読の価値あり。

 

残念ながら連載が途絶えていますが、それでも読んで欲しいと紹介したくなる力がある。

最果てのパラディン』(柳野かなた

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小説家になろうでこのレベルの純ファンタジーが読めるのか!

指輪物語などの、純古典的ファンタジーの匂いが色濃く立ち昇る作品。
以前不思議な縁で将棋を指したが、めちゃくちゃ強かった。

 

爽やかな風が吹き抜ける。

 朝靄に僅かに霞む、夜明けの丘の麓。広大な湖に沿って石造りの都市が広がっていた。
 古代か中世か、といった風だ。高い塔や、美しいアーチの連なる水道橋らしきものも見える。
 ……その全ては古び、廃墟となっていた。
 建物の屋根はところどころ崩れているし、壁の漆喰は無残に剥がれ落ちている。
 街路の石畳の隙間からは草が伸び、緑の蔓や苔があちらこちらで建物に絡みつき、張り付いている。
 かつて人の営みがあったであろう街並みが、まどろむように緑とともに朽ちてゆく。
 そのすべてが、昇る朝日にやさしく照らされていた。

 

作品を読めばわかるけれど、ここの文章がめちゃくちゃ場面を思い浮かばせ、感動させた。

異世界居酒屋「のぶ」』(蝉川夏哉/逢坂十七年蝉)

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アニメ化、およびコミカライズ作品。最近二年半ぶりに新刊が出版された。
初めて読んだ時はまだ最初の3話ぐらいだったが、これは一味違うな、と唸った記憶があった。

その感想に違わず、アニメ化までしてるのだからすごい。

お腹がすくので、深夜には読まないほうが良いかも。

はじめてラノベ作家として活動して、いろいろとお世話になりました。

 

『ラピスの心臓』(おぽっさむ)

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更新頻度はゆっくりだけど、非常に純度の高いファンタジー。
以前から文章力では評価されていたから、今更の紹介は蛇足かもしれない。

 

蜘蛛ですが、なにか?』(馬場翁

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文章力が高い、と言っていいのか迷ったのだけれど、やっぱりめちゃくちゃ面白い。
一人称でこの文章はやっぱり尋常じゃない、と思い紹介。
当時ランキングを席巻していたのは、いい思い出。

 

その他、『死神を食べた少女』も良かった気がする。

こうしてみると書籍化作品が多くて申し訳ないが、まだ読んだことのない人には参考になればと思います。
他にも、文章力が高くて面白い作品は沢山あると思う。
もし良ければ、私に紹介いただけたら幸い。

 

追記:自分の作品ほど客観視することが難しいものはなく、自著はどうなんだろうなと気になってます。
こちらもコメントいただければ幸いです。

ラノベ作家になって、「富樫仕事しろ!」と言えなくなった話

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 冨樫義博HUNTER×HUNTER」が、4月9日発売の週刊少年ジャンプ19号(集英社)より休載する。4月2日に発売された18号で告知されたらしい。
 これでいったい何度目の休載だろうか。
休載の理由は体調不良だったり、作者都合だったりと色々だが、かつてネット上に出回ったモンハンで遊んでいる、などという噂を聞くと、過去の私は「富樫仕事しろ!」と言っていたように思う。

あなたにもそのような経験はないだろうか?

 ハンターハンターは名作だ。

だからこそ当時、一人の『消費者』として、彼の作品を愛し、続きを焦がれた。
それゆえに、『作者の怠慢』に強い怒りを感じていたものだった。

 今でも、休まずにもっとどんどん描いて欲しい! という想いはある。
だけど、一消費者から、提供する側になったことで、とても「富樫仕事しろ!」とは言えなくなってしまった。

 

 私はヒーロー文庫から『青雲を駆ける』というライトノベルを出版している兼業作家だ。
出版が決まる以前も、ずっと趣味で小説を書き続けていた。
出版以前だけでもおよそ10年になるだろうか。その間、私の筆は一度も止まることがなかった。
書きたいと思ったことを書く毎日は、そこに技量が伴っていたかは別問題として、非常に楽しかった。

 

 そんな生活が、ある日変わってしまった。
書きたいという想いはそのままに、いや、むしろより強くなっているのに、書けなくなってしまったのだ。
いわゆるスランプというものだ……。

この僅か4文字の中には、恐ろしいまでの濃密な、リアルな苦しさがある。

 

 執筆用のソフトであるテキストエディタを起動させながら、少しも文章が進まない。
思ったような展開にならず、書いては消しての毎日で、一日が経って結局100字も進んでいないという経験も珍しくなかった。
 時には二時間ほどパソコンの前に座ったまま、一文字も書けないで過ごした日もあった。

 仕事が思うように進まない経験は誰にでもあると思う。

 では、これが二年も毎日続いたら?

 

 どうして書けないんだろうか。
なぜ、思ったように書けないのか。
自分は一体どうしてしまったんだろう?
自分の状態が情けなく、同時に怖かった。自分はもう、作家として壊れてしまったのかもしれないと思った。それが何よりも悲しかった。

 パソコンの電源を落とすと、げっそりとやつれた自分の顔が、真っ黒なブラウザに移った時、もうダメかもしれないな、と思った。

 

 困ったことは書けないことだけではない。
 そうして悩みながらも、書くこと以外の構想を練ったり、キャラクターを考えたりといった作業は頭の中でずっと、ずうっと続いているのだ。朝起きたときから、寝る直前まで。新しいアイデアが思い浮かび、これは良い、これは良くないと自分で批評しながら、練っていく。
 書きたい事がありながらも、手が動かない。

 

 自分はこんなもんじゃない。
もっとできるはずなんだ。
そんな声がどこからともなく聞こえてくるようだった。

 

 日々は驚くほど速く流れてしまう。
それまで兼業であるからと、半年に一冊のペースで出版できていた本が、一年が経っても、半分すら進んでいなかった。


そのとき、私の普段の言動は、できるだけ変わらないようにしていた。
Twitterでは、スマホゲームのグランブルファンタジーに傾倒しているような発言もしていた。
「続きはまだ?」「進捗どうですか?」
そんな声をたくさん聞いたものだったが、私はつとめて遊びほうけているように振る舞った。
たぶん、書けなくなったことを認めたくなかったのだ。

 

そんな時に、冨樫先生の休載のニュースを目にした。

あれだけ描けば売れる作家だ。

受けるプレッシャーも並大抵のものではないだろう。

気づけば私は「富樫仕事しろ!」とは言えなくなっていた。

 

書けなくなる原因とは何だろうか?

ある日、私は再び書けるようになった。

書くことが楽しかった。久々に感じる楽しさだった。

それと同時に、もしまた書けなくなったらどうしよう、という恐れが常にある。

それは胃の腑のあたりにいつもどっしりと私を脅かしている。

 だからこそ、書ける時にいっぱい書き尽くしたいと思っている。

 

 

幸いなことに、来月末か、そのもう少し先に、私の最新刊が出るはずだ。

お仕事の依頼をいただいたりもできるようになってきた。

もう一度出版の世界で戦っていきたい。

 

 

青雲を駆ける (ヒーロー文庫)

青雲を駆ける (ヒーロー文庫)

 

 

 

HUNTER×HUNTER 35 (ジャンプコミックス)

HUNTER×HUNTER 35 (ジャンプコミックス)

 

 

書籍化作家が小説家になろうの今後のために願うこと

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 私は小説家になろうに投稿した作品が、ある出版社の目に留まって、書籍化できたいわゆる書籍化作家というやつである。
 それまでまったくのアマチュアであった私が、こうして出版できたのは、ひとえにこの巨大投稿サイトがあってのものだ。
 私は「小説家になろう」におかげで、「小説家になれた」一人である。

 

 縁があり、恩があるサイトに対して、こうして要望を書くことは、どうやら一部の人にとってははなはだ不愉快なようだ。

 何様だ、身を弁えろ、というような指摘をいただくこともあるが、小説家になろうは成長期から成熟期へと段階が移行したと思えるだけに、あえて次のステップに進んでもらい、より大きな活躍を期待して、ここに記します。

 

ランキングの問題について 新設、あるいは改善

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 小説家になろうでは、総合、ジャンル別、異世界転移・転生の3つのランキングがある。
 さらに、その中でも日間、週間、月間、四半期、累計と期間ごとに分かれている。
 このランキング制度は非常によく考えられていて、同じ作品が常に居続けることが難しくなっている

 だから、私はこのランキングについては大幅な変更はいらないというスタンスだ。


 ただ、一度書籍化した作家がランキング上位に昇ることの多さなどを問題視する人もいる。
 新陳代謝が損なわれる、という発言も見られる。
 しかし、ランキング上位に昇る要素がたまたまの運ではなく実力であった場合、これは不可避の現象でもある。
 面白いコンテンツが評価され、上位を占めるのは、一般利用者にとっては望ましいことだ。

 

 とはいえ、その分、新規にランキングに掲載され、そこから大人気を博した「かもしれない」作品の機会を奪ってしまっているのも確かだろう。

 そこで、私としては、ランキングに新規に載った作品に関しては、分かりやすくNewなどのマークをつけることを求めたい。
 累計ランキングに載るような人気作の場合、日間ランキングに常に居続ける(何度も復活する)ことも珍しくないためだ。

 新しい作品を求める読者にとっては、分かりやすい指標になるかと思う。

 

 あるいは、「新着のみを掲載するランキング」を新設してはいかがだろうか?

 小説家になろうの作品を分析するサイトでは、日間最高何位というデータが取得されているから、集計時に過去にランキング掲載した経歴があるかどうかを調べるのは可能だと思う。

 

アカウント停止措置について

複数アカウント問題

 近頃、アカウント停止措置が話題になっている。
 複数アカウントによるポイント操作疑惑から、ディープキスなどの描写による訂正警告、アカウント削除についての流れだ。

 ところで、この複数アカウントに関しては、警告なしの一回削除の措置を取られているが、作者にとっても恐ろしいだけでなく、運営側にとって非常に危険だ。

 

 私は複数アカウントをしたこともないし、今後する事もない。
 しかし、もしやってもいないのに問答無用にアカウントが削除されたら、裁判沙汰にすると思う。

 泣き寝入りするには、出版社に迷惑がかかりすぎる。
 身の潔白を証明するためには、そこまでせざるを得ないだろう。

 

 そして、そこで本当にやっていないことが判明したら?

 信用問題、賠償請求など、計り知れない損失を被ることになる。 

 アカウントの一時凍結からの、利用者による弁明の機会を設けることは、大規模サイトではよく見られる措置ではないだろうか。
 たとえば問題になっているTwitterの凍結でさえ、いきなり削除されるわけではない。

同一IPについて

 ネット喫茶やマンションによる同一IP問題があり、またIPの情報公開を行わなかったことが、疑惑を深めてしまっている。

 

 

 

 同一IPが問題であるならば、当事者にIPを公開することは無問題である。

 プライバシー保護の観点も大事だが、当事者にすら開示できないプライバシーとはなんぞや。

 

 別人がIPを取得していたなら、アカウント削除の根拠自体はなくなってしまうのだが、いかがだろうか。

 

描写による不明瞭な警告について

 描写による警告は、非常に問題が多いように思える点だ。

 警告、修正個所の指摘がない。

あるのは、

問題に接触しているため修正して欲しい

危なそうなところは訂正しました

まだ残っているから修正して欲しい

というやりとりだ。

 これではなにが問題かまるで分からない。

 

 もちろん、ある程度のガイドラインは裁定されているのだけれど、問題箇所の指摘は行われても良いんじゃないだろうかと思う。

 というのも、長編になればなるほど、問題箇所を把握することは難しくなるからだ。

 なろうでは100話を超える作品も珍しくないので、適切に把握できるかというと難しいと思われる。

参考→ガイドライン || R15に関して

 

 とはいえ、小説家になろうは広告によってほとんどの収益を得ているが、広告媒体であるGoogleAdSenseは、担当者によって基準が変わり、明確な基準を打ち出していないので、難しいのは分かるので、あまり強くは言えない。

 小説家になろうにしても、Google AdSenseの管理人から指摘され、広告が停止されたくないために修正を求めているというケースもあるだろうから。


Googleアナリティクスの導入について

 毎日更新する作家にとっては、即日、即時の反応はとても気になる。

 小説家になろうの解析は2日遅れで、なかなか反応が分かりづらい上、分かる解析もかなり限られてしまっている。

 

 Google Analyticsの導入は、小説を改善するのに役立つ。

 離脱率などから、第何話に問題があったのかなどが丸裸になるからだ。


 公式が言うJavascriptの導入によって、サイトに致命的な被害を避けたいのであれば、外部リンクなどと同様に、Googleアナリティクス専用の記入欄を設けるなどしてみてはどうだろうか?

 少なくともカクヨムでは導入されている。
 これによって、現アクセス解析に対しての負担も軽減されると思うのだが。

 

 ちなみに、この提案に関しては一度、公式に問い合わせフォームから要望として送ったことがある。(そのときには合わせてヒートマップの導入も送った)今後採用されてほしいものだ。


企画について

 これは私自身が書き出し祭りという企画をやったために思うのだが、なろうさんは小規模、あるいは大規模企画が非常にやりづらい。
 企画主のアカウントを使うため、共同管理も難しい。

 企画用のアカウントの創設を認めてくれたり(複数アカウント問題が絡むためできない)あるいは企画ページの導入などをして欲しい。

 

 以上が小説家になろうに対しての、一人の作家からの今後の要望です。

 書き手が書きやすい環境を徹底的に整えることで、小説家になろうは良いコンテンツを集めることが出来、結果として読者が集まるという好循環が生まれて発展してきただけに、改善していただきたいと強く願っている。

 

 もちろん、私が出した案を採用する必要はどこにもないのだけれど、このように問題があるように感じている人間がいることが、届けばよいと思う。

 

 少しでも面白いと思った方がいたら、コメントなりブクマなりTweetなりしていただけたら、とても嬉しいです。

 

 

ベストセラー・ライトノベルのしくみ キャラクター小説の競争戦略

ベストセラー・ライトノベルのしくみ キャラクター小説の競争戦略

 

 

マルドゥック・スクランブルの面白さについて一人のラノベ作家が思うこと

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久々に読後に痺れるような余韻の残る作品を読んだ。
フワフワとした酩酊感に襲われる、どことなく非現実的で心地よい気怠さ。
ほうっと溜息をつき、物語が終わってしまったことを残念に思う。

 

マルドゥック・スクランブル』との出会いは、もう10年ほど昔になるだろうか。
大阪は天王寺の書店で、評判の良さから目についたときに購入した。
当時たしか新装版が出始めた頃で、新装版で買い揃えるべきかどうか、少し悩んだ記憶がある。
結局、一番古い版で(初版と言う意味ではない)買い、そのまま本棚の数ある積読本の一つになってしまった。
三冊の本なのに、2巻と3巻が売り切れていて店頭になかったためだ。

そうして非常に長い年月を、忘れられ、あるいは積読の罪深さゆえに目を逸らされ続け本棚に並びながらも読まれることなくひっそりと佇んでいたこの作品は、2018年になって、再び私の手元へと戻ってきた。

 

きっかけは友人である井の中の井守先生の推薦だった。
たしか、三人以上の台詞回しで手本となるべき秀逸な作品はないか、という発言に対してだった。
その頃、私の自分の作品への課題として、「複数人数での台詞におけるスムースな理解の提供」があった。

 

書き手になると分かるが、複数人数が違和感なく台詞を喋らせることは、存外難しい。
映像作品、あるいはゲームでは誰が言っているのかを、台詞の違いで負担なく理解させるのは大変な技量が求められる。
また、何々が言った、口を開いたなどを連続して使いたくないと考えている作家は多い。
だから、多くの作家は複数人がいても、結局会話をしているのは二人だけ、というケースが多くみられる。
私もこの手法をよく使うのだが、やはり複数人で話せた方が場面としては適切だ。

この課題を上手に解決していた作品に、あの『涼宮ハルヒ』シリーズを挙げられた作家も過去にいたので、参考にされるとよいかもしれない。


とかく、私は推薦に従って、また興味を掻き立てられ、マルドゥック・スクランブルと再び向き合うことになったのだった。

この作品は、熱量が恐ろしい
私に技術的に書けるかどうか、と自問自答したところ、書けるだろう、という判断が下った。


だが、最初の書き出しから文末に至る徹底したこだわり、それこそ一文一文への熱量を、私がそこまで注げるか、注いだことがあるかと問われれば、答えは否だった。
この作品はあとがきにも書かれているが、作者自身の偏執的なまでの、あるいは狂気に囚われたかのような地の文章へのこだわりが読み取れる。

 

本来、小説の面白さは台詞まわし、あるいは心情描写にあると言われている。
地の分は静に対して、台詞などは動の位置づけにあるためだ。
物語が動くには、台詞が中心になる。

ところが、今作においてはどう考えても、台詞の力よりも地の文の積み重ねの影響が大きかった。

思うに、台詞の力は即効性は高いが、すぐに醒めるのではないだろうか。
熱いお風呂に浸かってサッとあがると、意外とすぐに涼しくなるように。

地の文は、少しずつの積み重ねだ。一文一文では大した影響を受けない。
でもそれが積み重なると、気付いたら体の芯まで熱が篭もり、どうしようもなく熱くなる。
半身浴などで芯まで温もると、いつまでも湯冷めしないように。

 

マルドゥック・スクランブルの面白さについては、多くの読者がすでに書評を書かれているだろうから、多くの紙数は割かない。
だが、主人公バロットのカジノシーンは圧巻の一言だ。

これほど引き込まれたのはジェフリー ディーヴァーの『ボーン・コレクター』以来かもしれない。
思えばこの作品も徹底的に科学捜査についての透徹としたこだわりが見えたものだ。

 

こだわりは美しい。

生半可な執着は見苦しいが、徹頭徹尾こだわった作品は、心を打つ。

 

冲方先生は、たしか以前にライトノベル創作についての本も出されていて、読んだ覚えがある。
骨書きや筋書きなど、5つぐらいの段階を踏んで書かれているのだったか。
いま読み返してみても、新しい発見がありそうで楽しみである。

 

 

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小説に型は必要なのかということについて

 

型はいるんだろうか?

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序破急、起承転結、創作論。テンプレート。

芸術事というのは不思議と型にはまりたくない、独自要素を出したいというような考えのもと、型に当てはめないで作るというやり方に固執する人が結構いますよね。

自分の色を出したい。
自分だけの世界を作りたい。

 

この気持ちはとても良くわかります。
ところが、これは他の事に当てはめてもらうと分かりやすいと思うんですけど、実際は上達しようと思うと、どのようなことでも型とか手本が必ずあるんです。

 

小説だと理解できないという人のために他の例を挙げると、水泳。
水泳では、自由形があって、その自由形の中ではみんなクロールを泳いでる。

それはクロールが一番早いからです。

 

一番早く泳げるクロールというフォームの中で、各々のフォームの微妙な差があり、体の鍛え方が違うという差があって、タイムが変わってくるわけですね。

で、形にこだわらない自分のやり方でやると言ってる人っていうのは、なぜかその人だけクロールじゃなくて犬かきで速度を求めてるんです。

 

これ、傍から見たら滑稽じゃないですか?
本人は必死なんですよ。でも、どう考えてもやり方を間違ってる。

もちろん本当にその人が努力すれば、犬かきでは世界一になれるかもしれない。
では自由形で競争した時に一位になれるかって言うと、それはすごい難しいことだと思うんです。

これが俺の型だ! っていくら叫んでも、タイムが出なかったら誰も認めてくれない。

これが小説における型の重要性だと考えています。

 

そして、ずっと一人で犬かきをしてて、周りの人は笑ってばかりいるような人ばかりじゃない。


きっと何かアドバイスをくれると思うんです。
ここはこうした方がいいよとか、起承転結に当てはめてみたらとか、上手い人の作品の形を真似してみたらどうって。


素直な人っていうのは、この時点でアドバイスを受け止める。
ちょっと遠回りしたけれど、そのアドバイスを生かすことができるんですね。
だから新しくフォームを覚えてタイムを伸ばしていくことができる。

 

ところが、自分のやり方に固執してしまって、意固地になってしまう人っていうのはいつまでも成長しない。


成長しないから認めてもらえない
周りから評価がされないから面白くない。

で、悩んでしまうんです。

小説の型を徹底的に真似することは、けっして恥ずかしいことじゃないし、そんなことでオリジナリティは消えたりしない。
それを知ってほしいと思います。

 

どんな小説の型を学べばいいのか?

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次にどんな形を学ぶのがいいのかって言うと、これもいい方法がちゃんとあるんですね。
ひとつは自分が本当に大好きな作家さんの作品。
もうひとつは、世間的にも評価されている作品

 

この両方を満たした作品が手本にするべきものです。

自分が大好きでも、世間に認められていないと、それを真似したところで結局認めてもらえない。
世間に認められているからといって、自分が好きでもないような作品を真似しようとすると、とてつもなく苦労したり苦痛があったりと長続きしません。

そして手本にした作品の真似の仕方なんですけど、自分が楽しめて一番手っ取り早い方法は二次創作を書くことです。


二次創作は、世界観であったりとか、キャラの作り込みであったりとかっていうのが、もうすでにできているので、後は物語を作るだけと言う段階です。


これは一次創作で例えば世界観をしっかりと作り込むにあるとかキャラの奥深さを考えながら作るって言うな非常に難しいそして奥深いところを省くことができる。
もちろん最終的には自分でそう言った世界観を作る作業っていうのもどんどん練習してやっていかないといけないんですけどまずは2次創作から始めるってのは段階としては一番優れているんじゃないかなと思います

審査員をして分かった、小説が評価されるポイントとは?

先日、第四回ナロラボ杯の決勝審査員を務めさせていただいた。

これまで書き手としてばかりの立場にいたが、審査員になることで、裏側を知ることができ、書き手としては気付かないような様々なことが分かったので、ご紹介したい。

 

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1.そもそも、審査員は深読みはしてくれない

私たち書き手が審査員に求めることは何だろうか?

作品の良さも欠点も、すべてを見事に把握し、的確に採点してくれることではないだろうか?

何度も読み直し、作品のすべてを知ってもらうことだろうか?

 

盛大な勘違いだ。大いに間違ってる。

審査員だって、時間が無限にあるわけじゃない。

忙しいのだ。その点は普通の読者とまったく同じ条件だ。

 

審査時は作品に集中して読んだが、だからといって読み返して何度も隅から隅まで底さらいするような読み方はしなかった。

分かりにくい描写があったら、読み返すよりもここ読みにくいな、と減点する。

だから、複雑な設定が悪い訳ではないが、複雑な設定を理解されやすく書く努力は不可欠になってくることが分かった。

 

読者が作品を読み返すのは、本当に気に入った作品だけだ。

だから、もし読み返してほしい、作品のすべてを知ってほしいと思うなら、先に読み返したくなる作品を書くしかない。

 

これは下読みでも、どこかの賞に応募するのでも同じことが言えると思う。

 

決勝では8作品を読んだ。

そして、私は後々読み返そうと、2作品はブックマークに保存した。

そうして初めて、何度も読み返され、作品をより深く味わってもらえる。

 

2.作品の感想は非常に似通う

では、そんな読み方で採点は出来るのだろうか? という疑問が残る。

実はできてしまう。

 

構成であったり、描写であったり、あるいはキャラクター性であったり。

評価のポイントは様々だが、審査員同士が気になる点として挙げた部分はおおよそ共通していた。

もちろん総合点における好みの個人差はあるが、似たような物足りなさを覚える。

これは、逆を言えばあるていど読み込んだ読者であれば、そう的の外れた指摘はされないということでもある。

もちろん相手を探すむずかしさ、そしてその相手に真剣に読んでもらい、しかも欠点を指摘してもらうというハードルはあるが、超えてしまえばものすごい力になるだろう。

 

どうしても相手が見つからなければ、相互にやりあうという協力者を募るのも良いかもしれない。

この場合、ありがたい読者の感想はあてにならないことが多い。

彼らは作品のままに感想を述べるのであって、作者目線というか、より良くするために、という目線で読む習慣のない人が多いからだ。 

 

第四回ナロラボ杯はもうすぐ結果が出る。

どの作品が最優秀に選ばれるのか、今から私も楽しみだ。

 

 追記:2017-11-19

プレーオフの結果が発表された。

【短編小説コンテスト】第四回ナロラボ杯 プレーオフ(最終決戦)結果発表 | ナロラボの小説コンテスト